KEK/J-PARCニュートリノグループ

R&D of neutrino detectors

KEKニュートリノグループでは、将来の実験に向けた新しいニュートリノ検出器の開発を進めています。

高精細シンチレーション検出器の開発

従来より高い精度でニュートリノと原子核の反応モデルを検証するために、プラスチックシンチレータベースの高精細飛跡検出器の開発を進めています。読み出しチャンネル数を抑えながらも従来より高い解像度で荷電粒子の飛跡を測定でき、かつ大型化できるように組み立て易い検出器の実現可能性を示すことを目標としています。

高精細プラスチックシンチレータの試作品

液体アルゴンタイムプロジェクションチェンバーの開発

液体アルゴンをニュートリノ標的として用いる、液体アルゴンタイムプロジェクションチェンバー(TPC)の開発を進めています。液体アルゴンTPCの魅力は、その泡箱並みの飛跡検出能力です。また、チェレンコフ光がでにくK中間子や陽子などの重い粒子の飛跡も検出可能で、後置ニュートリノ検出器に必要な大型化もできることです。KEKでは国内外の大学・研究所と協力して、気液二相の電離電子読み出し、高電圧生成装置、読み出しエレクトロニクスの開発を進めています。

  • 液体アルゴンタイムプロジェクションチェンバーのテストベンチ

  • 液体アルゴンを検出器に入れている様子